足立孝史さんからCHIEさんへの質問

  • 2009年08月19日

Question

(K-two AOYAMA 足立孝史さん)
【質問:今だから言える、いい経験になった失敗談をお聞かせください。】
最近美しさに磨きがかかったらしいCHIEさん。
そんなCHIEさんに質問回しちゃいます。

Answer

(anti lagoon CHIEさん)
どこでそんな噂きいたんですか(笑)?

最近髪を切られて素敵になった足立さん!
質問ありがとうございます!!

失敗ですよね……。

失敗はたくさんしてきたと思います。

でも、そのどれもが、
「それがあったからこそ今がある」
と言えるようなもの。
大切な経験になっています。

アシスタントの頃、
まだパーマも巻けなかった頃です。
先輩スタイリストさんたちが
パーマを巻き終わった後、
私がタオルターバンをして、
薬剤塗付をさせて頂くことになりました。
細かいパーマをたくさん巻くスタイルだったのですが、
丁度タオルターバンも慣れてきた頃で、
すごく張り切って巻いたのを覚えています。

ターバンを巻いて、
薬剤を塗布して……
スタイルが完成するはず!
だったんですが……

なんとそのタオルターバンで、
ロットを1つ、
隠してしまっていたんですね!

その隠れたロットの部分には
薬剤(2剤)がかからず、
当然パーマもかかっていなくて。

その部分だけもう一度薬剤を付けて
時間をおき、
パーマし直すということになりました。

仕上がりに問題はありませんでしたが、
時間的にはロスしてしまい
お客様に大変な迷惑をかけてしまいました。
先輩のフォローもあり、
10分程度のロスで済んだとはいえ、
本当に申し訳なかったし、
すごく反省しましたね。

その当時の私は、
自分の出来る仕事を
とにかく、やりたくてやりたくて、
作業にがむしゃらになっていました。
1つのことしか考えられなかったし、
タオルターバンをするってなったら、
タオルターバンをきちんと巻くこと、
薬液を塗付する準備を手際よくすること、
液漏れしないように気をつけること、
そういうことしか考えられていなかったと思います。

でも、その時すごく考えさせられたんですよね。

タオルターバンを巻くことが
仕事なんじゃなくて
最終形である「スタイル」を作ることが仕事なんだって。
パーマをかけている時のお客様の気持ちや、
スタイル全部のことを考えて
動かないといけないなと思いました。

1つのデザインの中で、
1本のロットに巻かれた毛束は
すごく重要な役割を持っている。

そう思えば
タオルターバンの中に包んでしまうようなことは
なかったんじゃないかなと思うんです。
でもその時の私には、
ターバンの巻き方の方が
先行してしまっていたんですよね。

スタイリストになると、
みんなそれなりにデザインやスタイルに
こだわりが出てきて、
意識がかわってくるんですが、
アシスタントの頃って
どうしても自分の出来る「作業」の方に、
気持ちが行ってしまいがちなんですよね。

だけどそんなことがあって、
少しスタイリストの気持ちに近づいたような気がしました。

アシスタントでも、
スタイリストがお客様に対する気持ちに、
負けないくらいの心で、
接客はもちろん、
スタイルを作る「美容師(デザイナー)」として、
いつもスタイル全部のことを考えていないといけないな
と考えさせられた出来事でしたね。

今でもこの失敗だけは絶対に忘れません。
逆に今は、
そのことをアシスタントに
どう伝えていくか……
っていうことを日々考えています!

スタイリストの、
お客様に対する気持ちや、デザインに対する気持ち、
そういうものにちょっとでも近づくことができると、
アシスタントとしての毎日も
絶対楽しくなると思いますから。