大野喜郎さんから河野悌己さんへの質問
Question
(ZACC prime 大野喜郎さん)【質問:今だから言える、いい経験になった失敗談をお聞かせください。】
最近つれないね……。
そんな河野君の失敗談、聞かせてください。
Answer
(drive for garden 河野悌己さん)勘弁して下さいよ、大野さん(笑)!
そうですね、
僕、人生の半分以上失敗してるんで
何とも言えないんですけど……(笑)。
かなり印象に残った出来事で、
今の自分につながっているなと思うのが、
昔、アシスタント時代のことなんですが、
カットモデルをお願いした女の子に、
施術後、泣かれてしまう
という事件があったんですね。
前髪を切りすぎてしまったんですよ。
元々前髪のないスタイルの方だったんですが、
「前髪を作ってみようかな……」と言っていたので、
前髪のあるスタイルを提案しました。
その時は
「まぁ、そうですね……」という感じで
僕の提案を受け入れてくれた!
と思ったんですが、
仕上がりを見たモデルさんは、
思っていたのと、だいぶ違ったようで、
ショックを受けてしまったんですね。
僕の提案には、
こうするとこんなイメージになるとか、
こうした方がここがこうなるっていう、
裏付けや細かい説明が抜けてたんですね。
だから、僕はイメージ通りに作れたと思っていても、
モデルさんにとっては
納得いかないスタイルになってしまったんです。
本当に前髪だけの問題でしたが、
たかが前髪、されど前髪、なんですよね。
前髪って、顔の一部なんだな
とその時思いました。
それから僕は、
前髪1mmにもこだわってカットしていこうと、
心に決めました。
それと、
もっとお客様の気持ちを汲んで、
その上で可愛くすることが大事なんだなと、
学びましたね。
それまで僕は美容師って、
もっと発信する側っていうイメージが強かったんです。
でも自分が可愛いと思うものを押しつけても
お客様側が可愛いと思えなかったら、
意味がないんですよね。
お客様と美容師、お互いに作り上げるような、
そんなスタンスで、やっていかなくてはいけないなと思いました。
僕は失敗しても
かなりポジティブなので、
やってしまったことはしょうがないけど、
次は絶対しないようにしよう!
って、大体はそんな風に考えています。
しかしそれにしても
カットして泣かれてしまうっていうのは
その時がはじめてだったので、
僕としても、すごくびっくりしましたね。
髪型って、人を泣かせてしまうような
そんな力があるものなんだな……、
自分はその髪型を作る仕事をしているんだな、
なんて、自分の仕事の重みを再確認しましたよ。
そのお客様には、
あとからお詫びの手紙を出しました。
そしたら返事を下さって、
そこには
「その時はびっくりしたけど、意外に良くて気に入っています。」
というようなことが書かれていました。
嬉しかったですね。
でも、もっと嬉しいのは、
そのお客様が今でも僕の所に通ってくれているってことですね。
あれはまだ僕が21歳の頃、
美容師になって2年目だったんで、
ホントにもう長いお客様になります。
あれからずっと、店舗が変わっても
僕に髪を切らせてくれるなんて、
本当にありがたいことですよね。
良い経験でした。