河野悌己さんからJUNさんへの質問
Question
(drive for garden 河野悌己さん)【質問:2009年秋冬のトレンドについて聞かせてください。】
いつもアバンギャルドなJUNさん!
JUNさんの時代がやってきたんではないでしょうか?
どんな時代でもトレンドとJUNさんらしさを
上手に出していらっしゃいますが、
今年の秋冬は、特に
十八番としていらっしゃるテイストが
来ているような気がしています。
そんなJUNさんのトレンド感、存分にお聞かせ下さい!
Answer
(Bivo PHASE JUNさん)ヨシキ、質問ありがとう!
僕ってアバンギャルドですか??
至って普通な2児の父親……
のつもりなんですけど(笑)!
でもこんな質問を回していただけて
光栄です!
なんか確かに最近、
デザイン回帰の時代に
入ってきている感じ、
しますよね。
お客様も
生産性の高いデザインばかり作っていたんでは
大満足というわけにはいかなくなってきているというか。
「モテ」よりも「オシャレ感」の強いものが
求められているのかな
という感じはしています。
でも僕の場合、
それがトレンドだからどうこう……
っていうのはありません。
僕がサロンワークをしていく中で常に考えていることは、
「そのお客様だけのヘアデザインを創ろう!」
ということ。
全くもってそれだけです。
初めてのお客様はもちろん、
再来店のお客様に対しても、
お客様に対する時は毎回、
一度心をフラットにする。
そして「そのお客様だけのヘアデザインを」という考えに
必ず立ち戻ってからスタートするようにしています。
過去のデータ(カルテ)は
あまりあてにはしていません。
前回のカットが気に入っていて、
「また同じスタイルにしたい!」とお客様に言われても、
「手作業なので同じにはなりませんよ?!」と
突っぱねるくらいの気持ちで(笑)
僕はデザインに挑んでいます。
僕に任せておけば、
と思ってもらえる安心感は絶対的に大事だけど、
それがあった上で、
どんなスタイルになるだろうと
わくわくドキドキしてサロンに来ていただくってことも
大事にしていきたいですね。
デザインの引き出しをいつも広げて、
お客様が毎回来ることを楽しみにできるよう、
新鮮なものを発信していきたい。
雑誌でデザインを提案させて頂く時も、
最近は特に気負うってことはないですね。
むしろサロンワークのお客様に対しての方が
リアルな重みを感じているくらいです。
ちゃんとデザインしよう!
という気持ちで、取り組んでいるのは、
どちらに対しても同じ。
雑誌に提案するデザインと、
お客様に提案するデザインに
垣根は作っていません。
そんな僕が考えている秋冬のトレンド、
言葉にするとちょっとあいまいではありますが、
客観視する側が
「スタイリングがうまいな」と思うヘアスタイルではなくて、
「カットがうまいな」と思うような、
リアリティのあるデザインがいいかな?
と思っています。
まぁ、ある種根本的な部分ではあるんですが。
それとあとは、
ハンドメイド感を感じるデザイン。
これにこだわっていきたいですね。
極端にではなくて、
ほんの少し崩れたラインや、
いきすぎない程度のアシンメトリーで
そのモデルさんの新しい魅力を引き出しているデザインが
良いのではないかと思っています。
それも、きれいにカットしたラインを崩すのではなくて、
始めから崩して切る。
なんていうか、ちょっと言いかたは変だけど、
下手くそに切る。
そのちょっと下手くそに切ったくらいのライン感が
今の気分かな……と思っています。
でも案外その「ちょっと下手くそ」ってのが、
めちゃ難しいんですよね(笑)。
ただ、ベーシックがちゃんとある人なら
そうやってあえて崩して切っても、
精密じゃないからこその
新しくてちょっとあいまいなラインが生みだせるんじゃないかと思っています。
トレンドっていうとどうしても
どこかから発信されてくるようなイメージもあるんですが、
僕はそうじゃなくてもいいと思っています。
海外のコレクションから発信されてくるトレンドは
あくまでも参考にする程度。
自分達から発信させるくらいの自信と、
責任をもって
この仕事をしていきたいと思っています。
日本の美容師は、
上手だしセンスもあると思う。
トレンドを発信させる立場なんだという
プレッシャーを受けとめながら、
それをバネにして、
もっともっといい仕事をすればいいんじゃないかなーと
思っています。