布瀬久美子さんから増田貴久さんへの質問
Question
(GARDEN 布瀬久美子さん)デザインって、今、私の中では
大きく分けて3つあると思っていて
ひとつはサロンワークのデザイン、
ひとつはヘアページの撮影のデザイン、
もうひとつはヘアメイク(ファッションページ)のデザイン。
増田さんは、そこをどうやって切りかえていますか?
Answer
(TIECHEL 増田貴久さん)僕の場合、
お客さんにやっているヘアと
ヘアページのヘアは
わりと近いです。
リアルなOLさんだったり
一般的にお客さんにできるスタイルを意識して
可愛かったり、キレイだったりするものを
提案したいと思っているので。
それに比べて
ファッションページでやるのは
もちろんそれがどういうページかにもよるのですが
軽くモードが入ってたり、
そういうところがありますよね。
そこが違うところだと意識しています。
最近はモードよりのお客さんには
サロンワークでも
ファッションページでやるような
ちょっぴりモードっぽいスタイルを
提案することもあります。
同じサロンワークでも
ショップ店員さんみたいに
ちょっとモード系のテイストの方は
OLさんとはやっぱり違って
そういうテイストで提案できたりしますね。
あとは、
サロンワーク、ヘアページ、ファッションページ
どれにおいても
今、自分が好きな質感とか
これが自分の気分とか、
オススメの質感みたいなのは
共通してるかもしれない。
もちろん、一般のお客さんって
全部が全部、主張が強いことをやると
やっぱりやりすぎ感が出てしまうと思うんです。
だけど、ファッションページだと
いろいろできるから、
ときどき「あ、これいいな」って思ったものは
ほんのちょっとだけ、
一般のお客さんに取り入れてみたりします。
例えば、カールの出し方とか。
それは、ほんのちょっと取り入れるって感じですね。
そういう部分で、
それぞれの仕事はリンクしているなって感じます。
柴田真澄さんから布瀬久美子さんへの質問
Question
(Tierra 柴田真澄さん)ガーデンさんはいろんなテイストの
お客様がいらっしゃると思うのですが
自分のデザインの幅を広げるために、
日々努力していることや
意識していることはどんなことですか?
Answer
(GARDEN 布瀬久美子さん)えっと、難しいところですね。
まず、ガーデンは
春夏、秋冬に、
ガーデンのデザインラインというのを決めて
みんなの前で発表するんですよね。
それはGPT(GARDEN PROJECT TEAM)という
メンバーが中心にデザインをするんですが
それが最初のデザインの基盤になります。
それをベースにして、
お客様一人ひとりに似合わせていく。
それが基本だったりします。
ガーデンはスタイリストだけでも
20人以上いまして、
スタイリストの時間が合うときに
スタイリスト勉強会というのをしているんです。
これは、モデルさんを入れて切るんです。
すごくベーシックなボブを切ったり、
得意なジャンルのヘアを切ったり。
20人以上のスタイリストがいて
それぞれの得意分野があるので、
それを見るだけでも、
かなり幅広いテイストを勉強することができます。
お店のスタッフの幅というのは
自分自身の幅にもしやすいです。
あとは、営業中に例えば母親世代のお客様がいらして
どうしょうもなくハマったら
リアルに森内(編集部注:GARDEN代表 森内雅樹さん)だったり、
加藤(編集部注:GARDEN代表 加藤敏行さん)だったり
その世代のお客様を切っている人に
直接助言をもらいにいったりもします。
こんな髪質で、こんなオーダーなんですけれど
森内さんだったらどう切りますか? みたいな。
そういう助言の中で、少しずつ幅が広がっていくところも
あると思います。
太一朗さんから柴田真澄さんへの質問
Question
(ACQUA omotesando 太一朗さん)女性の美容師さんならではのデザインを
意識することはありますか?
Answer
(Tierra 柴田真澄さん)太一朗さん、ありがとうございます。
回答、すごく緊張します……。
いろいろ考えたんですけれども
男性女性関係なく
お客様のジャンルにあわせるというのは
重要視しています。
例えば普段何の雑誌を見ているかとか
サロンにいらした時のお洋服とか。
そういう、ジャンルにあわせるというのは
男性女性関係なく考えていることだと思うんですよね。
その上で、女性の私としては
より、お客様のライフスタイルを
親身になってわかってあげたいということです。
女性って、男性の想像以上に
見えない部分にもすごく手をかけていたり
忙しい朝でも
時間をかけてメイクをしていたりするんですよね。
そう考えたときに
ヘアスタイルは
楽なほうがいいのか
そうではなくて
手をかけてでもやりたいスタイルがあるのか
そういう女性の気持ちを考えるということを
一番気にしています。
ただ、どんな女性の髪であっても常に
作りこまなくてもいいようにしてあげたいと思っています。
巻いてないと形にならないという髪型よりも
どういう状態でもキレイだったり、
可愛かったりという状態を作る
それは、しっかり切るということだと思うんですけれども
そこは大事にしています。
その上で、
女性の心理を考えて、
ヘア提案できるようにしたいと思っています。
青木大輔さんから太一朗さんへの質問
Question
(TIECHEL 青木大輔さん)荻野(編集部注:TIECHELの副店長さん)が太一朗君と友達だから、
以前ちょっと聞いたことがあるんですが、
太一朗君って、実はすっごく努力家で
ヘアスタイルの全体のバランスを勉強するために
ページに分割ラインを入れて研究していたという話を
聞いたことがあるんです。
それって、どうやるんですか?
下の子に、その方法を参考にしてもらいたいので。
Answer
(ACQUA omotesando 太一朗さん)青木さん……。
どうしてそんなこと、知っているんですか……。
えっとですね
雑誌を見て、
バランスがいいなと思ったスタイルがあったら
どうしてバランスよく見えるのかというのを知るために
その髪型にダイヤモンド(ひし型)のラインを描き込むんですよ。
外枠のシルエット部分だったり
顔まわりのラインだったり。
そのひし型のバランスを見て
横の角がどこにきているかということが
いわゆるウエイトになるわけだし、
全体のシルエットに対して、
そのひし型と骨格がどう関係しているか、とか
横に何分割したところにポイントがあるかとか……。
そんな感じです。
ちょっと言葉で説明しにくくてすみません。
ロングヘアとか、ヘアスタイルによっては
写真の中にいくつもひし型が描き込める感じです。
そのひし型の重なりが、
どういうデザインになっているか、
どういうシルエットになっていくか
そんなことを考えながら描き込んでいます。
あ、そうですね
昔『ar』でK-twoの塚本さんがやってらした
「ダイエットトライアングル」の企画に出ていた図に
ちょっと近いかもしれません。
これは、誰かに習ったとかそういうんじゃなくて
アシスタントの1年生の時から
自分でやっていました。
バランスのいいスタイルって、
どうしてバランスがいいのかなーっていうのを
いろいろ考えていくと
やっぱりひし型の形にたどりつくのかな、って思ったからです。
大丈夫でしょうか。こんな感じで。
植田高史さんから青木大輔さんへの質問
Question
(S. 植田高史さん)僕自身は、自分らしいデザインとか
強烈に意識しながら作ってきたタイプじゃないんですが
青木さんって、そういうのが
ちゃんとある方だと思うんですよね。
デザインをする中で、自分らしさ、青木さんらしさというのは
どこにあると思いますか?
Answer
(TIECHEL 青木大輔さん)なんだろな。
難しいですね……。
僕自身は、やっぱり
髪を柔らかく見せようと思うんですよね。
で、
見たときに、普通に可愛いというスタイルよりも
もうちょっと何かがほしいみたいな
そういうのを探しながら作っている気がするんです。
あとは、なるべく人と違うものを、
みんながやっているようなスタイルじゃなくて
それよりもちょっと違う感じの雰囲気を出せたらと
いつも探しながらやっています
そっかー。
質感かなー
そういう話をすると。
スタイルを作った後のくずし方かな。
例えば髪をふってくずすやり方があるとしたら
僕は、どっちかというと
もんでくずす。
もんでくずす質感のほうが好きなんですよね。
キレイというよりは
ちょっとくらいバサっとなってたり
ぼさぼさっぽく見えても
くずして全体が可愛く見えれば
いいんじゃないかって。
うん。それが僕っぽいといえば、
僕っぽいところかもしれないですね。
ファッションページだったら
そのバサっとした感じのままでいいし、
それがヘアページだったら
そのバサっとした感じを生かしたまま
どうやって写真としてキレイに見せるかということを
考えながらやっています。
木村亜沙美さんから植田高史さんへの質問
Question
(K-two AOYAMA 木村亜沙美さん)植田さんがデザインを作るときに
一番こだわるところはどこですか?
Answer
(S. 植田高史さん)僕の場合、まず、
「似合わせる」ということが第一条件なので
その人の中から感じるものを大事にしています。
その上で、骨格や、頭の形、生えぎわの感じで
外人っぽいシルエットになるようにということを
考えてデザインするんですよね。
一番最初はその人が着ているものだったり
何が似合いそうか、ということから発想して
次に頭の形と髪質を考慮してデザインしていく。
カウンセリングしている時に
自分の頭の中でシュミレーションしているのは
その人の頭の形を
いかに外人の骨格に近づけるかということなんです。
外国人の骨格って
前頭葉がしっかりあって
後頭部も後ろに長くて
サイドはハチがはっていなくて……
ああいう骨格がカッコイイなと思うんですよね。
だから、その骨格に近づけるように、
カットでどこを出して、どこをへこませて、ということを
考えるようにしています。
髪型でそういう奥行きを出すために
前髪はどこから出ればいいか
幅はここでおさめよう……
そんなイメージでカットしています。
それは、昔から強く意識していたわけじゃなくて
今まで自分がやったデザインで
いいな、とか、かっこよくできたなって思う時は
外国人骨格に近づくように切っていた時だなって
気づいたんですよね。
知らない間にそういうことを考えながら
切るようになっていた感じです。
高柳司さんから木村亜沙美さんへの質問
Question
(FLOWERS 高柳司さん)サロンのテイストと、自分らしいデザイン
どのように折り合いをつけ
自分プロデュースしていますか?
Answer
(K-two AOYAMA 木村亜沙美さん)高柳さん、ありがとうございます。
例えば、
コテ=エレガント、巻き髪お姉さんって感じなんですけど
カジュアルをミックスしたり、モードをミックスしたり
コテひとつとっても、逃がし方を変えたりして
どんなジャンルでも対応できるようにするということを
常に考えるようにしています。
コンサバの中に違うテイストを
何%混ぜていこうかとか、
そういうことを考えています。
自分自身は個人的に
「大人カジュアル」のほうが好きで、
K-twoのお客さんは、お姉さんっぽい人が多いんですが
どうやったら、お姉さんの人たちに受け入れられやすいか?
ということをまず考えます。
お姉さんたちの好きなラインっていうのがあると思うので。
それから、そういうときに、
ただそれだけではなく
プラス、自分らしさのミックスができるように。
もともと個人的に好きな雑誌が
赤文字雑誌系よりも
『GINZA』とか『SPUR』とか『流行通信』とか
そういうのも見ていた人なんです。
あと、私自身、大阪の店にいたときは
『CUTiE』とかやるようなサロンで働いていたので
ハンド仕上げのスタイルが多かったんですよね。
だから、東京来るまでコテを使ったことがなくって
そんな環境で育ったので、
コテを使うにしても
それをいかにくずしてつくるか、
コテ一本でもエレガントやコンサバだけじゃなくて
いろんなことができるというように
考えてやっています。
ただ、そういう中で、自分的な課題は難しさもあって
例えば
スタイル的にAラインシルエットにするとして
お姉さんっぽい人は
それでもトップにボリュームが欲しいという人が
多いんですよね。
そういう時に、
それでも似合うようなAラインのスタイル提案って
どうすればいいんだろうと
悩んだりすることはやっぱりあります。
そこが難しさを感じるところですね。
あとは、後輩に、
同じコテで作るスタイルでも
いろんなテイストをミックスしていくっていうやり方や
私のカジュアルな感じとか
そういうことを伝えて教えていこうとする時は
やっぱり難しさを感じます。
古賀栄三さんから高柳司さんへの質問
Question
(eizo 古賀栄三さん)サロンワークの中で、デザインの中に
どんな部分で自分らしさを出しますか?
Answer
(FLOWERS 高柳司さん)デザインですよね。
逆に考えさせられてしまいました。
毎日のサロンワークの中で、
そこが大事でありながら、
日々そこをちゃんと立ち止まって考えずに
過ごしてしまっている自分もいるな、と。
オレの自分らしさって何だろうって
考えさせられました。
古賀さんありがとう!
で、うちのお店全体としても僕自身も
それがいいのか、悪いのかは別として
幅広いお客様に対応させてもらっています。
いろんな人たちにご来店してもらいたいし
その傾向はいい意味でとらえているんですが。
で、そういう多種多様な人がいらっしゃる時に
デザイン的な部分に関して
自分の売りって何かなって考えた時、
お客様に安心感と期待を感じてもらいながら
仕事をしているというところが
美容師としての一番の売りかな、と思いました。
デザインという部分では
もちろん人それぞれなんだけど
「そうそう、私ってそうなんだよね!」と思ってもらえるような、
お客様も納得できるデザインポイントの接点を見つけてあげる。
そのポイントを確認しあいながら、
途中のカットでも安心感というものを持ってもらいながら
ひとつひとつの作業動作を
流さないで真剣に取り組んでいるという。
言ってみれば、
「絶対可愛くしてやる」という姿と気合を見せながら
お客様に対面しているというのが
売りなのかな、という気がしているんです。
僕個人でいうと、年寄りですし(笑)
スタイリスト歴もある程度長いので
やはり顧客の方が多くて
新規の方は少ないんですよね。
長いおつきあいの人が多いわけで
だからこそ、僕自身の「自分らしさ」というのは
毎日考えてなかったといえば考えてなかった。
ある程度、まかせておけば安心って
思ってもらえているのかな、っていうところがあって。
ただ、
長く来てくれているお客さんでも
話の中で、どれくらいの「変わりたい」度数があるかということを
探るということは
まず最初の仕事として大事にしています。
長いおつきあいのお客様だからこそ
わかっているからこそ
たとえ「いつもと一緒でいいのよ」という人でも
「変わりたい度数」はどれくらいなのかなというところを
探りながらやっています。
いつも期待以上のスタイルを作れるように。
自分なりにプレッシャーをかけてやっています。
無難なところがいいという人でも、
そこにプラス1点とか2点とか
その人の変わりたい度数プラス、1点、2点を加えて
それを感じ取ってもらえるような
スタイルをつくりたいと思っています。
yu-kiさんから古賀栄三さんへの質問
Question
(U-REALM yu-kiさん)デザインで悩むことって何ですか?
僕は、お客さんのライフスタイルとか
生活とか、深くよみすぎちゃって
なんか、簡単にデザインしちゃって
いいんだろうか……とか、
そういうことを悩んじゃうんですよね。
Answer
(eizo 古賀栄三さん)うーん。
あんまりデザインで悩むっていうことが……。
うーん……。
そうですね。
もちろん産みの苦しみっていうのはあるんですけど。
あ、そうそう
例えば、お客様に似合う髪型があって
それがすごくハマっていたりするじゃないですか
でも、そろそろ飽きてるだろうな
変えてあげたいって思う時に
今似合っている以上の髪型が思いつかない時って
やっぱり苦しいですよね。
で、
そういう時はまるっきり逆のことをしてみます。
極端な話、今まで前下がりだったものを
マッシュっぽくしたり
ボブだったなら、
思いっきりショートっぽいレイヤーを入れたり
ワンレンだったら段を入れたり。
まるっきり逆の方向を探るようにしています。
あとは、どこで新しさを出せるのかということですかね。
より新鮮さを出すために
例えば長さはあまり変えたくないのにイメージは変えたい。
そういうお客様の場合、
どうしようかな、と悩むところは多い。
もちろん、ばっさりカットとかパーマで
変えると変わるんですけど
なんか、僕の中で
「それは逃げじゃん」みたいなところがあって(笑)。
いや、もちろん全然逃げじゃないんだけど(笑)。
そりゃ、
前髪が長くて、前髪をばっさり切れば変わるって
それはわかってるし、簡単だけど
そういう見た目ではっきりわかる変え方だけじゃなくて
ポイントでパーマをかけて質感変えたり、
色を変えたりも、わかりやすいパターン。
そういうわかりやすいパターンだけじゃなくて
ほんとにちょっとカットするだけならどうする、
パーマかける時間もないしカラーも入れる時間がない
そういう時だったらどう変える?
そんなせめぎあいをしている時が
デザインで考えるところかなと思います。
ちはるさんからyu-kiさんへの質問
Question
(ACQUA harajuku ちはるさん)yu-kiさん、いつもご指導ありがとうございます!
あか抜けない地味~な女の子を
yu-kiさん流で変身させる
最大のデザインポイントを教えてください!
Answer
(U-REALM yu-kiさん)えーと、
デザインポイントというよりも
僕は、まず髪型をデザインするよりも
心を変えてあげないと、って思います。
心から変えてあげないと、浮いちゃうんですよね、髪だけ。
だから、前にブログにも書いたんですけど
まずいろんなことを気づかせてあげる
髪をデザインするのはすごくいいんですけれど
髪が先行するのも変かなと。
突発的にすごいデザインをするんじゃなくて
徐々に徐々にキレイになれるんだよというのを
気づかせていってあげるのが大事かなと思います。
その途中でメイクだったり
洋服だったりを変えていってくれると
ありがたい。
で、最終的に最後のデザインにもっていくっていう感じです。
最終的にデザインするときは
その時流行っていたり、
今、一番多いカットをすることが多いんですけれど
その過程までは、ゆっくりと。
あか抜けない子って、例えば体型に悩みがあったり
洋服が追いついていなかったりすると思うので
まずはそういうところを変えられるような
そいうのって接客っていうのかな?
そういうことを話してあげて気づかせてあげる。
キレイになれるんだということを伝えてあげる。
まずはそういうところから始めます。
1回で切って終わりにはしたくないかな、と。
例えば、あか抜けなくて
これから変わっていきたい子であれば、
髪も黒いと思うんですよ。
逆に真っ黄色のカラーとかの場合もあるし。
その黒髪を少しずつ、ちょっとずつ明るくしてあげる。
いきなり変わると突然デビューした、って思われちゃうから、
周りにも気づかれないように変わっていけるようにしてあげたい。
そんなふうに思っています。